脊柱管狭窄症手術後のリハビリ内容のまとめ【画像付き】

このページでは、脊柱管狭窄症手術を受けた後に実際にどのようなリハビリを行ったか、画像つきで時系列で並べてみました

それぞれのリハビリの詳細は入院生活と合わせて記載している私の脊柱管狭窄症手術体験記を見て頂ければ分かりますが、リハビリの内容だけを知りたい方の参考になればと思い、リハビリ内容に特化してその内容をまとめました。

術後経過に従って、リハビリの内容も変化していくことがご確認いただけると思います。

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脊柱管狭窄症手術リハビリ:血栓予防の足首・足先のストレッチ

血栓予防の足首・足先ストレッチ
【実施期間:術後1日目~3日目】

まず、最初に行ったのは術後血栓を予防するための足のストレッチです。

脊柱管狭窄症 血栓

これは脊柱管狭窄症手術に限らず、術後に動くことができないような大掛かりな手術を伴う場合には、必ず求められるリハビリの一つです

弾性ストッキングを履いて血栓予防をしているのですが、それに合わせて足首や足先のストレッチが必要になります。

最初は看護師さんや家族の力を借りて足を動かしてもらいましたが、自力でもできるだけ足首を回したり、足の指先を閉じたり開いたりしました(特に手術当日と翌日は15分おきくらいに意識して動かしました)。

血栓は最悪の場合は死に至る可能性もある、怖い術後後遺症です。血流が滞ることがないようにしっかりと取り組みましょう。

脊柱管狭窄症手術リハビリ:車イスでの移動

車イスでの移動
【実施期間:術後2日目~3日目】

次に行ったのが車いすでの移動リハビリです。

脊柱管狭窄症 リハビリ 車イス

車イス自体は、上半身を使う動作ですが、術後の衰弱した体ではベッドから車いすに移動するだけでも大変な運動に感じました(手術跡の痛みもかばいながら動くため、非常に慎重に動きます)。コルセットなしでは移動できなかったでしょう。

最初は術後の全身麻酔の残りや、傷からくる発熱により吐き気もひどく、体を起こすだけでも大変だったのを覚えています。

車いすのトレーニングが済むと、トイレなどもなんとか自力で行けるようになりました。

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脊柱管狭窄症手術リハビリ:歩行器での歩行

歩行器での歩行
【実施期間:術後3日目】

3種類目が、歩行器でのトレーニングです。歩行器を使ったリハビリで、手術後初めて自分の足で立ち上がることになりました。

脊柱管狭窄症 リハビリ

歩行器トレーニングも車イス同様、体をベッドから持ち上げるのが一番大変な動作です。もたれかかってしまえば、後は体重をかけて歩くだけなので、比較的スムーズに動くことができました。

歩行器の足は思ったより広がってるので、周りの物に何度もぶつけてしまいました。

脊柱管狭窄症手術リハビリ:杖歩行

杖歩行
実施期間:術後3日目~7日目】

杖歩行は、リハビリメニューの中でも最も回復を実感することができたもののひとつでした。

脊柱管狭窄症 リハビリ

歩行器では病院の廊下を歩いていると少し邪魔になってしまう感じがあったのですが、杖であればそのようなことはありません。

杖歩行を開始した初日は横で看護師さんが常についた状態でしたが、すぐに自分一人で歩けるまでに回復しました。ここまでくると精神的にも「早く治すぞ!」という気持ちになってきます。

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脊柱管狭窄症手術リハビリ:ダンベルトレーニング

歩行器での歩行
実施期間:術後3日目~10日目】

ダンベルトレーニングは、病室でできることもあり、結果的に最も長い期間行ったリハビリでした。

脊柱管狭窄症 リハビリ

使ったダンベルは3kgの重さです。ダンベルトレーニングは上半身のトレーニングに見えますが、実際やってみると腰に痛みが入ることからも、腰を使ったトレーニングであることを自覚できました

ダンベルトレーニングについては、前・横・外側上下と3種類のメニューがセットになっています。

脊柱管狭窄症手術リハビリ:サイクリング運動

サイクリング運動
実施期間:術後6日目~11日目、14日目】

バイクを使ったトレーニングです。ここから、病室や廊下などではなく、理学療法士の先生をつけた本格的なリハビリテーション室を使ってのリハビリとなりました。

脊柱管狭窄症 リハビリ

サイクリングの器械は負荷を選ぶことができます。私の場合は、看護師さんの指示により60W⇒62W⇒65W⇒67W⇒72Wと段階を踏んで負荷を上げていきました。

脊柱管狭窄症手術リハビリ:階段移動トレーニング

階段トレーニング
【実施期間:術後8日目】

階段トレーニングは、リハビリテーション室の5段階段で実施しました。

脊柱管狭窄症 リハビリ

看護師さん曰く、階段は日常生活の中でも必ず直面する壁になるので、歩行トレーニングと同じくらい重要なリハビリであると説明を受けました。階段を使ったリハビリは、手すりがあれば問題なく登り降りできたため、1日だけでトレーニングカリキュラムを終了させることができました。

それ以降も病院の階段を登り降りしたり、自宅での試験退院の1日目にも自主トレーニングとして自分で階段トレーニングは行いました

脊柱管狭窄症手術リハビリ:バランスボールトレーニング

バランスボールトレーニング
【実施期間:術後8日目~11日目、14日目】

バランスボールを使ったトレーニングです。球体というよりは、少しクッション型になったバランスボールを使います。

脊柱管狭窄症 リハビリ バランスボール

このトレーニングでは、バランスボールの上に座って、体を上下に振りながら腰に少しずつ力を入れる体幹トレーニングです。傷をかばうため、見た目よりハードなトレーニングでした。

脊柱管狭窄症手術リハビリ:杖なし歩行

杖なし歩行
【実施期間:術後8日目~退院日】

補助を受けながらの杖なし歩行は手術後6日目に初めて行いましたが、自分一人での杖なし歩行は術後8日目からできるようになりました。

脊柱管狭窄症 リハビリ

杖なしの歩行は、自分の力だけで歩くことができ、実感としても回復してきていることを噛みしめながらのトレーニングとなりました
また、リハビリ室でのトレーニング以外にも、一人で病棟をうろうろしたり、病院に併設されているコンビニに出向いたりと自由時間も実質的にリハビリになっている状態でした。

脊柱管狭窄症手術リハビリ:自重体幹トレーニング

自重体幹トレーニング
【実施期間:術後8日目~退院日】

自重を使った体幹トレーニングは、基本的にどこにいてもできる点がメリットでした。試験退院の期間も自宅でも実施しました。

脊柱管狭窄症 リハビリ

両肘をついて体勢キープ、片足と片手を上げて体勢キープ、横向きで肘をついて体制キープなど、様々な体幹トレーニングの体勢を教えられました。

このトレーニングも、手術明け始めて行った時には額から汗が噴き出すほどだったのですが、リハビリが進行するにしたがって最後には涼しい顔でできるまでに回復できました。

脊柱管狭窄症手術リハビリ:レッグエクステンション

レッグエクステンション
【実施期間:術後9日目~11日目】

このトレーニングは、最初に看護師さんから言われたときに「本気ですか!?」と思わず突っ込んでしました。まだ腰の痛みもある状態で、まさにトレーニングジムにあるような機材を使ってリハビリを行うのが信じられなかったためです。笑

脊柱管狭窄症 リハビリ

実際にやってみると、もちろん腰に力が入るのですが、手すりも使うことができるため、少し腰をかばいながらも下半身のトレーニングをすることができます。おもりの重さとしては決して重くなく、無理のない範囲でリハビリできました。

脊柱管狭窄症手術リハビリ:ストレッチマットトレーニング

ストレッチマットトレーニング
実施期間:術後10日目~11日目、14日目】

見た目が少し地味なのが、ストレッチマットの上で片足立ちをするというトレーニングです。

脊柱管狭窄症 リハビリ 方法

これが侮ることなかれ、マットが分厚い分、足踏みして一瞬片足立ちになるときに、体がぐらつくのです。この時に体を支えるために、腰に結構なストレスがかかりました。

バランスボール同様、見た目によらない負荷がかかるリハビリでした。

座りこみ・立ち上がりトレーニング

座りこみ・立ち上がりトレーニング
実施期間:術後18日目】

2日間の試験退院を受けて最後に追加されたトレーニングです。実際に一度自宅に戻ってみると、トイレや靴を履く動作の際に前かがみになる動きで不自由さを感じたため、その動きの練習を兼ねたものです。

脊柱管狭窄症 リハビリ

かがんで座るときも、立ち上がるときも、必ず自分の後方に手をつき、痛みが感じない立ち上がり方を先生と一緒に確認しながらのトレーニングとなりました。自宅に戻ってもこのトレーニングのおかげで、立ち上がる動作が非常に楽になりました。

退院後のリハビリ

最後に、退院日に先生からお願いされたリハビリ種目について記載しておきます。

自宅にはリハビリ室のようなトレーニング器具があるわけではありませんので、退院後は極力器具を使わないトレーニングを継続するように説明を受けました。

退院後のこれらのリハビリは基本的に1日1回、週に4~5回を目標に実施していきます。調子が悪いときは無理をせず、トレーニングは翌日に回すようにも念を押されました。また、いずれの動作時にも、息を止めて動くのではなく、しっかりと息を吸って・吐いてを繰り返しながらトレーニングするようにも言われました。

脊柱管狭窄症 手術後 リハビリ
脊柱管狭窄症 手術後 リハビリ
脊柱管狭窄症 手術後 リハビリ

内容は以下の4種目です。

退院後リハビリ1.スクワット

万が一の時のために、自分の前方にすぐにつかまれるものを用意します。スクワットの時は、①背中を丸めないこと②膝を曲げた時に、膝をつま先よりも前に出さないこと③膝とつま先の向きを常に同じ方向に保つことの3点に留意します。

スクワットの手順

  1. 背中を丸めずに、お尻を真下に落とす感覚で膝を曲げます
  2. 膝を曲げた状態で2,3秒キープし、そのあとゆっくりと膝を伸ばして戻ります
  3. この動作を30回繰り返します
脊柱管狭窄症 リハビリ

退院後リハビリ2.体幹トレーニング①

体幹トレーニング①の時は、体勢キープの際にお尻を上げすぎず、常に体がまっすぐになるように留意します。

体幹トレーニング①の手順

  1. うつ伏せになり、肘を立てます
  2. 肘を立てた状態で体とお尻を持ち上げ、つま先と前腕で体勢をキープ、20秒~30秒動きを止めます
  3. この動作を1~2回繰り返します

余裕がある場合には、バランスボールを使って同様の動作を行います。

脊柱管狭窄症 リハビリ

退院後リハビリ3.体幹トレーニング②

体幹トレーニング②の時は、体勢キープの際にお尻を上げすぎず、常に体がまっすぐになるように留意します。

体幹トレーニング②の手順

  1. 四つ這いになります
  2. 右手と左足を伸ばし、左手と右足で体を支えて体勢をキープ、20秒~30秒動きを止めます
  3. 次は左手と右足を伸ばし、右手と左足で体を支えて体勢をキープ、20秒~30秒動きを止めます
  4. この動作を1~2回繰り返します
脊柱管狭窄症 リハビリ

退院後リハビリ4.体幹トレーニング③

体幹トレーニング③の時は、体勢キープの際にお尻を上げすぎないように留意します。

体幹トレーニング③の手順

  1. 横向きになります
  2. 脚と腕で体を支えて、腰部を持ち上げて体勢をキープ、20秒~30秒動きを止めます
  3. 体の方向を変えて同じ動きをします
  4. この動作を1~2回繰り返します
脊柱管狭窄症 リハビリ
脊柱管狭窄症 リハビリ

脊柱管狭窄症手術後にしてはいけない動き・禁忌

脊柱管狭窄症手術後は、症状の悪化を防ぐため、以下の行為は避けるように指示を受けましたので、合わせてご紹介しておきます。

  • 力仕事や腰に負担がかかる動作
  • 腰を過度に前後左右に曲げたり、捻じったりそらしたりする動作
  • 歩行時に下肢に強いしびれや脱力を感じた場合の歩行継続
脊柱管狭窄症 禁忌 やってはいけない動作

脊柱管狭窄症手術のリハビリの種類は本当に様々

いかがでしたでしょうか?腰部脊柱管狭窄症で脊椎固定手術を受けた私が、手術後に病院で行ったリハビリを時系列でまとめてみました。

後半になればなるほど、機材なども使うようになり、強度・負荷が増していっていることはご確認いただけると思います。

脊柱管狭窄症は手術を受ければ治るというものではありません。そのあとのリハビリも真剣に取り組み、術後問題なく回復をして初めて手術が成功と言えます。

リハビリの内容は、担当医師や看護師、リハビリの担当員とよくコミュニケーションをとりながら、自分の体に無理のない範囲で行ってください。

より詳細なトレーニングの内容については、それぞれの術後経過の記事を参考にしてみてください。
>>脊柱管狭窄症手術体験記

脊柱管狭窄症狭窄症の手術をする前に

脊柱管狭窄症手術は費用・時間・手術のリスクが伴う大きな決断です。また、術後の経過次第では再手術を余儀なくされる人も少なくありません。脊柱管狭窄症手術をする前に、適切なトレーニングで手術を避けられないか、必ず一度は試し頂きたい内容をまとめました。

>>脊柱管狭窄症改善・対策にオススメの鍼治療とストレッチ厳選4つ

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手術はとても大変でした
脊柱管狭窄症手術を受ける前に

脊柱管狭窄症は、症状が重くない段階では、適切な改善方法を実践することで症状を改善・完治することが可能です。私のように症状が重度になり手術を受ける前に、是非一度参考にしてみてください。

①現役の医療機関・整骨院が監修で、かつ②返金保証がついているため安心して始められます。


6 件のコメント

  • 初めまして、全快おめでとうございます。私は医療関係者ではない者で、手術を1年以内に実施する予定ですが、あなた様は椎弓切除術か開窓術か、内視鏡か顕微鏡か、片側侵入か、固定手術の椎間の数、大学病院か否かをお教え頂けませんでしょうか。

    • kenさん

      ありがとうございます。
      まだまだ毎日リハビリは欠かしていませんが、現状とは大きな問題なく過ごせています。
      私はもともとすべり症で脊柱管狭窄症を併発していたため、脊椎固定術(後方椎体固定)と呼ばれる手術をしています。私の手術体験記を見て頂くと分かる通り、腰部を切開しての手術でした。
      脊柱管狭窄症手術体験記
      固定手術は3番と4番だったかと思います。手術はを行ったのは大学病院ではありません。
      私も専門家ではないので分かる範囲での回答となりますが、参考になれば幸いです。手術、大変ではありますが、頑張ってくださいね!

  • Youichi さま
    私は 2018年8月9日 同じように 固定術を受け、術後2週間で退院。現在自宅で療養中です。体重が3㌔落ち 筋肉も落ちてしまい どのようにリハビリをしてゆくか YOUICHIさんのブログを見せていただいて 凄く参考になりました。リハビリ頑張ります。 目標はゴルフに復帰することと 旅行、音楽です。 65歳 主婦

    • Obachanさん

      お名前で少し笑ってしまいました。笑
      参考になったのであれば本当によかったです。こちらこそ、こんなしがないブログを見つけて頂きありがとうございました。

      私は今は毎週妻と山登りするまで回復してます!焦らずにリハビリ頑張ってくださいね!

      • Youichi様
        お返事有り難うございます。 術後2ヶ月 かなり身体が自由に動けるようになり、日常生活に復帰できました。 衰えた筋肉を鍛えるのには 少々甘い性格。でも やらなければ。 
        Youichi様の手術時のブログ あまりにも私の手術の時と同じなので ひょっとして同じ先生かなと考えるほどです。まだ 孫は抱けません。早く だっこできるように リハビリ頑張ります。

        • Obachanさん

          こちらこそ、お返事ありがとうございます。
          術後経過は順調そうで安心しました!

          同じ固定術をしているので、リハビリの内容まで似ていたのかもしれませんね 笑
          私は実際の体験記をそのまま書き残しただけですが、少しでもお役に立てたのであれば幸いです。
          お孫さん、早く抱っこできるように頑張りましょうね!私も負けないように毎日トレーニングガンバリマス。

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